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【ネタバレなし】森博嗣『夢・出逢い・魔性』読了【感想】

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あらすじ

夢の中の女に殺される
TV局内の殺人!

20年前に死んだ恋人の夢に怯えていたN放送プロデューサが殺害された。犯行時響いた炸裂音は1つ、だが遺体には2つの弾痕。番組出演のためテレビ局にいた小鳥遊練無(たかなしねりな)は、事件の核心に位置するアイドルの少女と行方不明に……。
繊細な心の揺らぎと、瀬在丸紅子(せざいまるべにこ)の論理的な推理が際立つ、Vシリーズ第4作!

出典元:http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000202865

 

感想

結論から先に書くと、本作は今までのVシリーズの中では1番つまらなかった。前作の「月と幽咽のデバイス」もそこまで面白いわけではなかったので、このシリーズは自分には合わないのかもしれないと思い始めている。S&Mシリーズが面白すぎたというのもあるのかもしれない。

前作の感想に紫子のキャラが痛々しい、みたいなことを書いたような気がするけれど、本作で活躍する小鳥遊練無というキャラクターもあまり好きになれない。どちらもサブキャラとしては良いキャラだとは思うのだけれど、スポットライトが当たると、キャラが濃い分、暑苦しく感じる。なんだかうるさい。新キャラの探偵もイマイチ魅力を感じなかった。林刑事が出てこなかったのも残念。

「夢・出逢い・魔性」を繋げて読むと「夢で逢いましょう」になるという言葉遊びは、森博嗣先生らしい。読み終わるまで全然気が付かなかったけれど。相変わらずに言葉選びや文章のセンスが良いので並べられた文字を目で追っているだけで幸せになれる。本作も過去の作品と同様に気に入った文章が幾つもあった。次作の「魔剣天翔」を読むのも楽しみ。

 

お気に入りの名言