ウソとかホントとか。

映画とか海外ドラマとか小説とか。

【ネタバレなし】森博嗣『月は幽咽のデバイス』読了【感想】

関連記事

jenik.hatenadiary.com

 

あらすじ

美しい館にひそむオオカミ男の犯罪か!?

薔薇屋敷あるいは月夜邸と呼ばれるその屋敷には、オオカミ男が出るという奇妙な噂があった。瀬在丸紅子(せざいまるべにこ)たちが出席したパーティの最中、衣服も引き裂かれた凄惨な死体が、オーディオ・ルームで発見された。現場は内側から施錠された密室で、床一面に血が飛散していた。紅子が看破した事件の意外な真相とは!?

出典元:http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000202757

 

感想

本作には紅子さんとは別にもう1人令嬢が出てくるのだけれど、その令嬢も紅子さんに負けず劣らず魅力的なので、2人の会話シーンはずっと読んでいられる。最初から最後まで2人の会話でもいいくらい。彼女も主要メンバーに加えてほしい。無理だろうけれど。

前作から薄々気づいていたのだけれど、紫子のキャラが痛い。痛いし寒い。痛いし寒いしセンスがない。到底、森先生が作り出したキャラクターとは思えない。今までの森博嗣作品では魅力的なキャラクターばかりだったので、このキャラには違和感を覚える。これもまた何かの伏線なのだろうか。

本作のトリックには少々ズルいような気がしたけれど、森博嗣作品はトリックや犯人よりも、その事件を解決に至るまでの過程を楽しむものだと思っているので、個人的には気にならなかった。気にする人もいるのだろうなというとのは想像できる。

林刑事の出番が少なかったことだけが残念だった。面白かったのですが、前作、前々作の方が好みでした。

 

お気に入りの一文