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【ネタバレなし】森博嗣『人形式モナリザ』読了【感想】

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あらすじ

蓼科に建つ私設博物館「人形の館」に常設されたステージで衆人環視の中、「乙女文楽」演者が謎の死を遂げた。二年前に不可解な死に方をした悪魔崇拝者。その未亡人が語る「神の白い手」。美しい避暑地で起こった白昼夢のような事件に瀬在丸紅子と保呂草潤平ら阿漕荘の面々が対峙する。大人気Vシリーズ第2弾。

出典元:http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000202645

 

感想

前作を読んだ時は「はじめまして」だったこともあり、主要メンバー4人を好きになれるか不安だったのだけど、今ではすっかり彼ら虜です。特に紅子さんが良いキャラをしているので、もうすっかり西之園萌絵ロスからは解放されました。紅子さんの元旦那である林刑事も良いキャラをしており、主要メンバーに負けず劣らず魅力的なので、犀川ロスからも近い内、解放される予感がします。森博嗣先生は魅力的なキャラクターを作り上げるのが本当に上手いなと思います。

的外れな推理を披露するシーンなんかはS&Mシリーズでは、なかなかないシーンなので新鮮です。小説全体としては前作『黒猫の三角』の方が面白いように感じました。今作に比べると前作のほうが犯人に魅力があったからだと思います。新しく登場した林刑事の彼女??の祖父江刑事も良かったです。

犯人やトリックについての謎解きが面白かったのは勿論だけれど、それ以外の、登場人物と泥棒に関する謎解きの方が面白かったです。ネタバレになりそうなので詳しくは書けないけれど。ラストの一文も最高。

前作に引き続き気持ちいいぐらい、作者の思い通りに騙されました。

 

お気に入りの一文